数字で見る90年代の邦画の怪物たち『リング』(1998)

90年代

興行収入とデータの凄さ

公開当時、「見た者は1週間後に死ぬ」という呪いのビデオをめぐる恐怖と、テレビのブラウン管から這い出る「貞子」の圧倒的なインパクトで日本中を震撼させ、配給収入10億円(興行収入換算で約17億円以上)を超える大ヒットを記録。
静まり返る冬の劇場に若い世代がこぞって足を運び、のちの「Jホラーブーム」を世界中に巻き起こした、日本のホラー映画史に燦然と輝く歴史的傑作です。
国内興行収入:約17億円(配給収入:10億円)

見どころとこだわりポイント

何といっても、「画面から何かが這い出てくる」という映画史に残るあのシーンの圧倒的な映像美です!ホラー映画でありながら、丁寧なミステリーの手法で物語が展開されるため、観客は呪いの謎を追う主人公とともに、逃れられない恐怖へと少しずつ引きずり込まれていきます。

特に、貞子が持つ「言葉にできない不気味さ」や、日常的な風景(テレビ、井戸、テープ)が恐怖の象徴に変わる演出は、現代のCGホラーにはない湿り気のある日本特有の恐怖感を見事に描き切っています。

名シーン・名ゼリフ

「見た者は1週間後に死ぬ」という呪いのビデオテープ。その恐怖のタイムリミットが迫る中、物語の終盤で浅川(真田広之)が絶望的な真実にたどり着くあの緊張感。

そして、すべてが終わったと思ったその瞬間、ブラウン管の向こう側から這い出てくる、映画史を揺るがした伝説のあのシーン。

セリフ以上に、恐怖で歪んだ貞子の目が現実の世界を覗き込み、テレビ画面の枠を越えてこちらへと迫ってくる――。

配信情報

U-NEXT:見放題配信あり(31日間無料トライアル)

DMM TV:見放題配信あり(14日間無料トライアル)

Amazon Prime Video:見放題配信あり(またはレンタル)

Hulu:見放題配信あり

DVD/Blu-ray情報

各作品のBlu-ray/DVD

主要なシリーズ作品は個別のBlu-rayおよびDVDとして販売されています。

  • 『リング』(1998年):Blu-ray版(品番:PCXE.50171)などがリリースされており、高画質なニューマスター版で視聴可能です。
  • 『らせん』『リング2』『リング0~バースデイ~』:これらもKADOKAWAよりBlu-rayおよびDVDが発売されています。
  • 最新シリーズ『貞子』(2019年)、『貞子DX』(2022年):これらもBlu-ray/DVD化されており、『貞子DX』には豪華版なども存在します。
…そして、その後の貞子の行方。

ビデオテープの中で静かに眠っていたはずの彼女は、時代という名のウイルスを纏い、パソコン、YouTube、そしてSNSへと姿を変えて現代に蘇った。
果たして、呪いは終わったのか――それとも、あなたのスマホの画面の裏側で、今も彼女は這い出そうとしているのか……?

1. 映画『リング』の「その後」の正統な系譜

1998年の映画『リング』の大ヒットを受け、原作小説の展開に合わせて複数の続編が作られました。

  • 『リング2』(1999年公開)
    • 監督: 中田秀夫
    • 関係性: 映画『リング』の直系の正統な続編です(※原作の『らせん』とは異なる、映画独自のオリジナル展開)。生還した浅川の行方や、高野舞(中谷美紀)を追って貞子の呪いの謎にさらに深く迫るサイコ・ホラーとなっています。
  • 『リング0 バースデイ』(2000年公開)
    • 監督: 鶴田法男
    • 関係性: シリーズの前日譚であり、「なぜ貞子は呪いの化身になってしまったのか」という彼女の悲劇的な過去を描いたエピソードゼロ。貞子という人間の切なさと狂気が描かれ、ファンからの評価も高い作品です。
  • (※『らせん』について)
    • 1998年には『リング』と同時に『らせん』(佐藤嗣麻子監督)も公開されましたが、こちらはSF・ウイルス医学寄りの内容であり、のちの映画シリーズ(『リング2』以降)とはパラレルワールド(別ルート)のような扱いになっています。

2. 現代の「貞子」はどうなった?(後続・リブート作品)

2000年の『リング0』のあと、しばらく映画シリーズの新作は途絶えましたが、時代に合わせて「SNSやネット社会に適合した貞子」として復活を果たします。

  • 『貞子3D』 / 『貞子3D2』(2012年・2013年公開)
    • 関係性: 「呪いのビデオ」から「ネット上の謎の動画(見ると自殺してしまう生配信)」へと媒体がアップデートされました。ここから現代のネット社会を舞台にしたホラーへとシフトします。
  • 『貞子』(2019年公開)
    • 監督: 中田秀夫(第1作の監督が復帰)
    • 関係性: 主演に池田エライザを迎え、「スマホでYouTubeに動画をアップロードして拡散させる」という現代の恐怖を描きました。原点回帰を意識しつつ、第1作からの世界観や設定(山村貞子の因縁)がしっかりと引き継がれています。
  • 『貞子DX』(2022年公開)
    • 監督: 木村ひさし
    • 関係性: 小芝風花主演。「24時間以内に見ると死ぬ呪いのビデオ」が今度はSNSで瞬く間に拡散するウイルスと化し、IQ200の天才大学院生が科学的にその謎を解き明かそうとする、タイムリミット・ミステリー&エンタメホラーの要素が強い作品です。

3. 一番驚きの「その後」:『貞子vs伽椰子』(2016年公開)

  • 関係性: 『リング』の貞子と、『呪怨』の佐伯伽椰子という日本ホラー界の2大巨頭がガチンコで激突する、まさかのクロスオーバー映画です。
  • あらすじ: ひょんなことから両方の呪いを受けてしまった女子大生を救うため、霊媒師たちが「2人を戦わせて共倒れさせよう」という狂気の作戦を企てるエンタメ大作。ホラーとしての怖さもありつつ、アベンジャーズ的なお祭り映画として世界中を驚かせました。

まとめ

1998年に始まった『リング』の貞子は、「ビデオテープ」から「パソコンの動画」「YouTube」「SNSの拡散」へと時代に合わせて媒体を変え、今なお生き残り続けています。

基本的にはどの作品も「山村貞子の呪い」という大元の因縁を軸に繋がっていますが、近年はパニックホラーやコメディ・エンタメ寄りの作品(『貞子DX』や『貞子vs伽椰子』など)も登場するなど、時代とともに変化を遂げています。

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